幸せの掴み方
さすがの柚葉も、涙を溜めながらも、何も話さない菜々美に

「幼稚園は、行かないの?」

と、聞くと、菜々美は小さく頷いた。

柚葉は、自分が大きな声を上げた事と、菜々美が幼稚園に行きたくない
と言う、事実にショックを受けながら・・・・

「分かった。幼稚園は、お休みしよう・・・・
 でも、ママ、今日は撮影があるから、菜々美は、真ちゃんと一緒に
 託児所に行ってくれる?」

柚葉がそう言うと、菜々美は頷き、

「行かなくていい? 幼稚園・・・・・」

「うん・・・・でも、何でなのか、ママに教えて欲しいんだけど!?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

理由を話さない菜々美に、苛立ちが募るのを感じながらも、柚葉は
気持ちを抑えながら、

「わかった・・・とにかく、ご飯を食べましょ!
 それから支度して、出かけるわよ・・・・はぁっ・・・・」

柚葉は、大きなため息が出てしまった。

その後、菜々美は、何もなかったのように、自分の支度をし、真之介の
世話を焼きながら、三人で恭子の運転する車に乗り込み、美代子の会社に
着いた。

二人を託児所に預け、柚葉は、車に戻ると、幼稚園へ連絡を入れて
菜々美の欠席の話と、担任の先生との面談の約束を取り付けた。
< 177 / 310 >

この作品をシェア

pagetop