幸せの掴み方
柚葉は、結局その夜、良く眠れず、いつの間にか朝になっていた。

今日、柚葉は、午前中だけ仕事が入っていたので、夕方、湊と二人で
幼稚園に行くことにした。

幼稚園には、湊が連絡を入れ、夕方、担任と園長先生と4人で話すことに
なり、柚葉は、幼稚園に行くまでの間に、自分なりに、幼稚園側に、何を
聞き、それによって、どう自分が判断するかを、シュミレーションしていた。

出来る事ならば、今のまま、お友達と仲直りして、通いたい気持ちと、

『冗談じゃない!!』、転園してやる!! と言う気持ちで、柚葉の心は

戦っていた。


予定通り、夕方、湊と待ち合わせをし、幼稚園に着くと、園長と担任が
迎え出た。

二人に促されて、柚葉と湊は、昨日と同じ、教室に入り、早速、湊が
園長たちを目の前に、片方だけになったスニーカーを取り出した。

「幼稚園で、片方無くなったそうです・・・・菜々美は、大切な
 スニーカーが無くなり、かなりショックを受けています。

 幼稚園では、心当たりはないでしょうか?」

湊が単刀直入で、話し始めた。

「「・・・・・・・・・・・・・・」」

先生たちは、無言で、スニーカーを眺めていると、担任が

「菜々美ちゃんが、自分で隠したのではないんですか?」

「「・・・・・・・・・・」」

今度は、柚葉達が、言葉を失った。

「矢代先生、言いすぎですよ!」

園長が、矢代を、そう窘めた。
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