幸せの掴み方
「でも、園長。菜々美ちゃんは、夏休み明けから、お友達に、意地悪されて
 いると、よく泣きついてきましたけど、私が診ている分には、全然
 そんな事は、ないんですよ・・・・

 だから、私は、ご家庭で・・・ご両親は特殊な仕事をなさっているし、
 それも普通のお宅とは違うご家庭ですから、寂しくて、自分が注目されたくて
 そう言ってるんだと思っています。

 それに菜々美ちゃんは、モデルもしているから、チヤホヤされたくて
 自分が中心になりたいんじゃないでしょうか?」

矢代の言葉に、柚葉も湊も、一気に怒りが沸いて来た。

余りの言葉に、柚葉は、何も言えずにいると、湊が

「解りました。幼稚園としては、あくまでも菜々美、個人の問題で
 幼稚園では、何もないと、仰るんですね!?」


「・・・・・申し訳ありませんが、私共は、担任の言葉を信じます。」

園長の言葉に、追い打ちをかけられ、柚葉は、

「解りました。こんなところに、菜々美を預けておくわけには行きません。

 すぐに辞めさせていただきます。

 菜々美の荷物は、全て持って帰ります。良いですよね!!園長先生!?」

柚葉は、生まれて初めて、怒りの気持ちをそのままに、言葉を発し、
そして行動に移した。

柚葉の勢いに、園長も担任も、何も言えずいると、湊が追い打ちをかける。

「こんなところに、通わせた僕らが間違っていたんだよ!!」

湊も、怒り心頭で、菜々美の荷物を持ち、二人は、幼稚園を後にした。
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