幸せの掴み方
そして、柚葉は、

「あのう、何で今日、私を誘ってくれたんですか?
 もし、相楽さんが、私を、そのう・・・・遊び相手の一人
 として・・・・考えているようでしたら・・・・」

「あっ、柚葉ちゃんの事は、そう思ってないよ!
 だって、君は、セフレなんて出来ないでしょ!
 そうだな・・・先輩・後輩みたいな関係・・・ん…友人かな!?」

「そうですか・・・・・いえ、なら良いんです。」

柚葉は、圭祐の言葉に、傷つきながらも、これで良いんだと思うようにし、

もし、このまま圭祐を好きになれば、自分は、きっと傷つき、再起不能
になるかも知れない・・・・圭祐には自分は、ふさわしくない女性だと・・・

その日圭祐は、ドライブがてらに、鎌倉に車を走らせ、海に行き、
その後、近くのレストランで食事をしている時に、圭祐の地元が、
鎌倉で、ストレスが溜まると、よく海に来ていると、話してくれた。


そして柚葉と圭祐は、その日を境に、陽介や優香を誘って、週末になると
よく飲みに行くようになって行った。

柚葉は、圭祐への想いに蓋をし、あくまでも後輩として、友人として
振る舞い、それは、陽介にも同様に接し、決して自分の気持ちを出すことは
しなかったが・・・・

そんな気持ちに、優香はいち早く気付いたが、柚葉が

「優香・・・・言いたいことは解っているから・・・
 これ以上、好きにならないし、好きになっても私が相手出来る人じゃ
 ないから・・・・
 だから、心配しないで・・・・私の気持ちは、ただの憧れだから」

そう優香に話すと、優香は、何も言わずに、柚葉の頭を撫でた。

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