幸せの掴み方
湊の夢
菜々美が新しい幼稚園に通うようになってから、瞬く間に月日が経ち、
菜々美も真之介も、誕生日が過ぎ、真之介も1歳4か月になっていた。

菜々美も今の幼稚園が楽しくて仕方ないらしく、最近では、お友達の家に
遊びに行ったり、来たりしている。

春休みには、春日ちゃんのお家で、お泊り会をすることになっており、
柚葉と湊は、菜々美を転園させて、本当に良かったと思っていた。

真之介も、最近では、目が離せなくなり、先日、相楽の家に行った時など
相楽の庭に、ブランコが置いてあり、家の中には、ジャングルジムや
真之介用のおもちゃが増えていたと、菜々美が教えてくれた。

菜々美も真之介も、相楽の両親から可愛がってもらっており、たとえ離婚して
いても、自分の子供を可愛がってもらえることは、本当に嬉しい・・・



そして桜の声が、もうすぐ聞こえる頃、柚葉は、美代子と共に、出版社の
パーティーに参加している。

その会場では、送れて湊も参加することになっており、先に柚葉と美代子
が会場に来ていた。

「こんばんわ、美代子さん。お久しぶりです。」

「あら、ケビン!! 久しぶりね!! 元気だった?」

「はい、お陰様で・・・・美代子さんも元気そうで!?

 ところで、そちらの御嬢さんは?」

「あぁー、娘の柚葉よ。

 今、モデルをしているのよ。

 あっ、そうそう、ケビン、柚葉は、湊の奥さんでもあるのよ!」

「えっ、湊の!?」

「初めまして、 柚葉です。」

「初めまして、ケビンです。」

ケビンに挨拶をした柚葉は、何故かケビンに睨まれているような気がした。

その後、美代子と二人で廻っていると、美代子がトイレに行く為、
会場を離れている間、柚葉が一人でいると、ケビンが話しかけてきた。
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