幸せの掴み方
眠りについた美代子を見届けると、柚葉は、自分の部屋に戻り、

「ただいま~」

「お帰り~」「おかえりなさい」「あ・・・・・あぁ・・・」

今日は、日曜日で、託児所もお休みだった為、ベビーシッターに瑠菜を
頼んだ。

「瑠菜、ありがとう。折角のお休みだったのに・・・・」

「良いのよ! 偶には姪と甥っ子の世話が出来るのも、嬉しいものよ!」

瑠菜は、昨年、美代子の会社に入社し、デザイナーをしている。

元々、小物でも洋服でも気に入らないと、自分で手を加えて、自分用に
アレンジすることが得意だった。

服飾系の大学を卒業し、そのまま美代子の会社に、実力で入社したのだ。

瑠菜は、縁故入社が嫌で、実力で入社試験をパスし、自力で合格した。

後から、父の正二が、美代子に連絡を入れるまで、分からなかった・・・

その時、瑠菜は、

「だって、美代子さんに言ったら、『良いわよ!』で終わるじゃない。

 私は、自分の力で入社したかったのよ!!」

と、柚葉と美代子を前に、そんな事を言ってのける瑠菜を前に、

「瑠菜ちゃんは、顔に似合わず、負けず嫌いだし、性格は男性よね!」

「はい、友達にも、『男前』と、言われます!」

そんな二人を見て、当時は、羨ましかった覚えがある。

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