幸せの掴み方
「す・・すみません・・・私ったら・・・・・」

「良いんだよ。俺にとっては、役得かな!?」

「・・・・・・・・・・・・・・」

柚香は、自分のした事が恥ずかしくなってしまい、何も言えずにいると

「お客さん、ここで良いですか?」

タクシーの運転手さんの言葉に、柚香は助けられた!

「あっ、はい。ありがとうございます。

 じゃー、社長、今日は、ご馳走様でした。おやすみなさい!」

柚香は、圭祐の返事も聞かずに、慌ててタクシーを降りた。

そんな柚香の後ろ姿を眺めながら、圭祐は、

『そろそろ、俺も、次に進む時期なのかもな・・・』

などと、その夜は、一人、感傷に浸りながら、そんな事を考えていた。



その後圭祐は、いつもの圭祐に戻った様子に相場も柚香も、ホッとし、
圭祐自身、柚葉の事を乗り越え、前に進む気持ちになっていた。

そんな6月も残りわずかになった頃、一本の電話が入った。

電話の主は、『久瀬 湊』だった。

「もしもし・・・」

「もしもし、相楽さんですか?・・・今、お電話、大丈夫でしょうか?」

「はい、なんでしょうか?」

「実は、折り入ってお願いがありまして、お会いしたいのですが・・・」

圭祐は、湊の言葉に、戸惑いながらも、

「解りました。今晩で良いでしょうか?」

「はい、急で、すみません。どうしても、お願いしたいことがありまして」

圭祐は、その夜、湊と会う約束をし、退社後、約束の場所へと向かった。
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