幸せの掴み方
湊との約束の場所は、いつかのホテルのラウンジだった。

「すみません、および立てして・・・・」

「いいえ、大丈夫です。」

二人は、静かに席に着くと、ウエイターに、圭祐も湊も、車で来ていたため
ノンアルコールを注文した。

「ハハハッ、ノンアルコールを頼むんなら、ここでなくても良かったかな!?」

湊の言葉に、圭祐も苦笑いしながら

「そうですね。 ところで、お話とは?」

「実は・・・・柚と・・・柚葉と離婚することになったんだ」

「えっ・・・・・・・」

湊の言葉に、圭祐は、呆然としてしまった。

「えっ、だって、8月に、フランスに行くって・・・・・・」

「最初は、その予定だったんだが・・・・実は、美代子さんが
 倒れたんだ・・・・」

「えっ、お義母さんが・・・・・・・」

「あぁー、胃がんで、手術を受けて、今、退院して、家に戻ったけど」

「・・・・・・で、お義母さんは、大丈夫なんですか?」

「美代子さんは、順調に回復しているから良いんだが・・・・

 柚葉は、美代子さんを一人に出来なくて・・・・それゆえに 
 随分、悩んで・・・・

 実は、俺の方も、事情があって、どうしてもフランスに行かなくては
 ならなくて・・・・・

 お互い、離れて暮らすには、無理が生じる・・・・そのために離婚を
 俺の方から切り出したんです・・・・」

「そうだったんですか・・・・・それじゃー、久瀬さんは、いつ出発
 されるんですか?」

「明日の午後は、日本を発つ予定なんです・・・・・」
 
湊の話に、圭祐は、呆然と聞いていた。
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