幸せの掴み方
何でも、圭祐の従兄弟・・・・柚葉は会ったことがないが、圭祐より
2つ下で、今、圭祐の会社の営業部長をしているやり手だそうだ。

圭祐の会社は、今、圭祐と相場と、その従兄弟の3人が中心となって
会社を運営しているらしく、会社全体が、若返っていると、圭祐は
話してくれた・・・

元々、信二が社長を退いた時、圭祐以外の役員は、殆ど定年を迎えており、
徐々に、止めて、世代交代が始まり、今、圭祐の会社内の社員の平均年齢は
かなり若返っていた・・・・

元々、圭祐の会社は、大手ではないが、確実に利益を伸ばし、業界内でも
優良会社として有名で、それゆえ、そこそこ学生たちからも人気がある会社で、
今では、学生の間で、給料・福利厚生などから見ても、大手に引けを
取らない人気だ。

柚葉は、圭祐の話を聞きながら、ため息が出てきた。

「そう言えば、圭祐、朝ご飯は? 食べたの?」

「否・・・・まだ・・・・・」

照れくさそうに話す圭祐に、柚葉は、仕方なさそうに

「じゃー、皆で食べましょ! さぁー、座って・・・・」

4人で、テーブルを囲み、久しぶり? 否、この4人では、初めての食事
を摂りながら、菜々美は、

「パパ、今日は、お仕事なの?」

「否、今日は、引っ越しの後片付けもあるから、これから部屋の掃除だな!」

「じゃー、菜々美もお手伝いする!!!」

「・・・する!!!・・・・」

菜々美と真之介は、はしゃぎながら、圭祐にそう言った。

そんな親子の光景を、眺めながら、柚葉は複雑な思いを抱いていた。


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