幸せの掴み方
圭祐は、真剣に自分の想いを語り始めた。

「俺は、自分の事ばかりで、柚葉は、そんな俺に対して、いつも支えて
くれてたのに・・・・・・

 結婚している時は、その大切さに全く気が付かなかった・・・・

 離婚して、自分と向き合えるようになった時、初めて柚葉が、俺の中で、
 一番、大切な存在だと気が付いた・・・・

 でも、気が付いた時、すぐに行動に移さなかった俺は、結局柚葉を失い、
 真之介との時間も失った。

 本当に後悔してもしきれない程、悔やんだよ・・・・

 だからと言って、柚葉じゃない女と付き合う気にもなれず、ずっと一人で
 いたんだ・・・・

 ちょっと、女々しいけど、でも、俺は、柚葉、『お前を愛してる』

 もちろん、菜々美も真之介も愛してる。」

圭祐の言葉は、柚葉の心を震わせ、柚葉の目には、いつの間にか涙が
溢れそうになっていた。

「・・・・・圭祐・・・・・わたしは・・・・・・」

「柚葉、今すぐ、返事が欲しいわけじゃない・・・ただ、俺との事を
 もう一度、考えて欲しいんだ・・・・」

柚葉の目には、涙が零れ、圭祐に自分の気持ちを伝えたいのに、言葉に
ならず、

「・・・・うっ・・・・ヒック・・・・・」

「わぁっ!! 泣くな! 柚葉!! 頼む、泣かないでくれ・・・・・」


「うっ・・・・ヒック・・・ご・・・・めん・・・・で・・・も・・・・」

「分かったから・・・・だから、今は、何も言わなくていいから・・・・

 気持ちが落ち着いたら、返事を聞かせてくれ・・・・」

柚葉は、圭祐の言葉に、小さく頷き、涙が止まるのを待った。
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