幸せの掴み方
「菜々美、どうだった、今日のコレクションは?」

後藤 修也が聞いて来た。

修也は、小さい頃からお父さんのファンで、大学時代に出品した写真が優勝し
それが縁で、お父さんのアシスタントを務めることになり、この春から私達と
一緒に暮らしている。

修也は、外見こそイケメンだが、口が悪く、いつも菜々美はやり込められ、
『いつか、ギャフンと言わせてやる!!』と、息巻くほど犬猿の仲だった。

「良かったわよ!! ねぇー、お父さん!!」

「そうだな! 菜々美もいつかあのランウェイを歩くんだろ!?」

「うん! 必ず、歩いて見せるわ!!」


「クククッ・・・・まぁー頑張れよ! 周りのモデルは、皆、大人の
 凹凸のあるスタイルの中で、菜々美の幼児体型が、どこまで通用するか
 見ものだよな! クククッ・・・・・」

「何ですって!! どうして修也は、人の夢を壊すようなことを言うのよ!!
 
 見てらっしゃい!! たとえ幼児体型であろうと、絶対にパリコレモデル
 になって見せるから! フン!!!」

修也の言葉に、一気に血が上り、皆の前で、宣言してやった!!

「まぁーまぁー、菜々美、そう息巻いても仕方ないだろ! 

 修也も、菜々美をからかい過ぎ!! もうちょっと優しくしてやれ・・・」

一緒にいたフレデリックがそう修也を窘めた。

私は、修也の顔を睨みながら、自分の体形がやはり気になっていた。
< 298 / 310 >

この作品をシェア

pagetop