廓にて〜ある出征兵士と女郎の一夜〜


『あの、もし……お嫌でなければ……この手紙を読んで頂けませんか?』




声色が恋をする女に変わったお陽。


先程の場馴れした女郎の口調とはかけ離れている。



『私で……よければ』




『申し訳ありません。ご無理を言います』






お陽は、スーっと深呼吸をして目を伏せた。



そうして、播磨の読む手紙にじっと耳を傾けていた。


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