【完】ダンデライオン







「たんぽぽちゃんだったら……15歳ね。あぁ、今じゃない。」




「今……」




「一生その可愛い姿でいられるわね」



なんて、ウィルさんはからかってきた。
でも、嬉しくない。




「でも、年をとっていったからこそ、分かることだって沢山あると思うし……私は、この年齢のままは…嫌です」




そう答えると、ウィルさんはふと切なそうな顔をした。
何かを、こらえているような。




「そうね…。年を重ねて分かることも沢山ある。若いうちでは分からないことも、沢山あるよ。でもね、」




「………、」




私は、言葉につまった。
言わなければ良かったかもしれないと後悔した。




ウィルさんが、泣き出しそうだったから。




「色んなことを経験して、学んで、大切なものが増えて…人は年をとるほどに臆病になる。」




「大切なものがあるからこそ、時間の流れが怖くなることもあるの。」











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