【完】ダンデライオン
長い時間お邪魔していたし、そろそろお開きの雰囲気になったので、帰ろうと思った。
私がリュックを背負いながら、身じたくを整えているとウィルさんが声をかけてきた。
「姉さんのシーク、忘れないでね。それから……マグノアと、しっかり話した方が良いわ。」
「マグノア…?」
なんでここで、マグノア?
「たんぽぽちゃんの可能性と絡んでいるのはマグノアよ。それに、国王のことも私よりも詳しいと思うわ。」
「国王のこと……」
そういえば、国王がどうして亡くなったのか…おばあちゃんも知らないって言ってたな。
ウィルさんも、こんな言い方をするってことは多分知らないんだろう。
「はい。聞いてみます、」
笑顔で答えると、ウィルさんがガバッと私を抱きしめてきた。
結構ビックリした…
ウィルさんの顔は見えない。
「たんぽぽちゃん…ここに来てくれて、ありがとうね…」
ギュッと、私も抱きしめ返す。
ウィルさんから、フワリとバラの香りがする。
おばあちゃん家の庭の、バラを思い出した。