【完】ダンデライオン
マグノアの口からその話を聞いて、私は涙が出てきた。
女王は、そんな風に思っていたんだ……。
そう思うと、切なくて、悲しい。
袖口であふれる涙を拭っていると、マグノアが少し困ったようにオロオロしながら声をかける。
『……おい。あまり泣くな。女王は強い女性でな……全く泣かなかったぞ。』
「今の話聞いて泣かない人とか、メンタル強すぎだと思うけど……。」
なんか、マグノアのフォローの方向がおかしい気がするけど……。
『まぁ、そんなことも、あったんだが……私は、女王がその話をするたびに約束していた。』
「約束……?」
昔のことを思い出しているのか、フ…とマグノアが薄く笑った。
『あぁ。私が、国王とエルノを守る、と……。そう言うと、女王はいつも安心したように笑って…眠った。』
国王と、エルノを守る……。
それが、マグノアと女王の約束だった。
「マグノアって、国王のことをすごく慕ってたって聞いたんだけど……女王のことも、好きだったんだね。」
『……まぁな。』
私が感心したように言うと、マグノアは照れたように返した。
そして、マグノアはポツリとつぶやいた。
『だが……女王との約束を、私は一切守れなかった…。』
「え……?」