【完】ダンデライオン
そのベンチに座ろうと促される。
ベンチには雪が積もっていて、エルノは魔法を使って雪をどかした。
そして、魔法でひざ掛けを出してくれてそれをベンチに敷いた。
二人でベンチに座った。
空は、夕方のような薄いオレンジをまとったような色をしている。
この空よりも暗くならないなんて、信じられない。
お互いに特に会話もなく、空を見つめていたけど、だんだん無言に耐えられなくなってきた。
そうだ、魔法が使えるようになった話でもしてみようか……
「ねぇ、エルノ……」
「うん?」
「私ね、魔法が使えるようになったんだよ。」
「………えっ?」
エルノが驚きのあまり、すごい間抜けな顔をしている。
整ったお顔が本当に台無し。
そしてエルノは混乱したみたい。
「え…?でも、たんぽぽって魔法が存在しない世界にいたんでしょ…?」
「う、うん……そうなんだけど…おばあちゃんからもらった手鏡の力みたい…」