【完】ダンデライオン





「この手鏡にはね、魔力がほんの少しこめられてる。そして、その人が持っている魔力を増大させる魔法がかかってる。」





「魔力がこめられていて……魔法がかかっている…?」





エルノはお礼を言って私に手鏡を返した。




「……多分おばあさまは、たんぽぽのこの世界での魔力を察していたんじゃないかな…?」






だから、この異世界でもたんぽぽの魔力が全くなかった時、助けになるように少しの魔力をこめた。



そして、異世界でたんぽぽの遺伝子によって魔力を秘めていた場合はそれを増長させられるように。




この手鏡は、たんぽぽがこの雪の国で魔法を使うことが出来るように準備されたもの。




エルノには、そうとしか考えられなかった。





エルノに、そう説明されても…イマイチ実感がわかない。






「そんなことがあるの…?」





「うん。でもね、たんぽぽ……」





エルノはそう切り出して、私の手を握った。



外は風が冷たくて、手が冷えてきた分、エルノの手に包まれてあたたかさが心地よい。






「気をつけてね……魔法を使いすぎたら、もとの世界には帰れなくなってしまうかもしれない。」




「え………?」





驚きで、言葉につまった。
もとの世界に、帰れなくなる…?











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