【完】ダンデライオン







またまた爆睡していて、夢は見なかった。




ふと意識が浮上して、ドアをノックしている音が聞こえる。
昨日のエルノの相当うるさいノックと比べて、控えめな音がする。






起き上がると、また布団の中に入る前に眠ったらしい。
掛け布団は体の下にあった。






「………?はい?」






ノックに対しての返事をしても、相手からの声はない。
……誰だろう?





そう思いながら、ドアを開ける。




「ハイ??」





「おはようございます。」




うやうやしく朝の挨拶と共にお辞儀をして、そこに立っていたのは……執事のおじいさんだった。




「え……えぇ!?うぁあああぁ!お、おはようございますっ!」




あんまり話したことのない執事のおじいさんに、寝起きのボケーっとしたところ見られた!
まだ頭もボサボサだし!!




なんか恥ずかしい!!
気まずい!!






でも、執事のおじいさんは全然気にしていない様子でニコニコとしていた。



背筋が伸び、両手は重ねた状態でお腹の前に置いてある。
かしこまっていて、丁寧な態度。






「……お休み中に申し訳ございません。たんぽぽ様を訪ねてお客様がお越しになっております。」





「えっ?」













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