【完】ダンデライオン





「ぅわっ!」



まさか、おじいさんがドアの前で立っていると思わず、失礼ながら大声が出た。



おじいさんは、気にしてない様子で私に謝った。





「…驚かせてしまい、申し訳ございません。どうぞ。これから昼食にしませんか…と王子より伝言をいただいております。」




「昼食?」




おじいさんは、コクリと頷いた。




「ハイ。たんぽぽ様が起きたお時間自体が結構遅いので、今はもう昼食時ですね……」




「うっ……すみません」



なんかそんなに爆睡してたとか言われると恥ずかしいんだけど……。




おじいさんは気にしていない様子で、私を食事を摂る大広間まで案内してくれた。


完全に、私がこのお城で迷うと覚えられているみたい。
…ちょっと悔しい。





「どうぞ。」





そう言うと、おじいさんはドアを開けてくれた。





「たんぽぽ!」




大広間の、いつもの小さな丸テーブルで先に食事をしていたらしいエルノが、私に気付いてイスから立ち上がった。





「エルノ……」




エルノは私の手を取り、テーブルへと導いた。
私はそれに従い、二人で食事をした。






食事もあらかた終わり、私はエルノに今思っていることを話そうと思った。




「あのね、エルノ…私、今日森に行こうと思うの。」











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