【完】ダンデライオン






『国王は、部屋を出ていって…私は嫌な予感がした。そして、国王を探して城内を走り回ったが……見つからなかった。』





「…いなかったの……?」




『いや……少し時間はかかったが、国王を私は見つけた。……この森で。』





国王は城を出て、この森へ来た。
それを、マグノアは見つけた。





『昔は、森に出ても良かったからな……森にいたんだが……右手には、槍を持っていた。』




「え……?」







マグノアは、その後のことを、私に話してくれた。
それは、彼の悲しい思い出だった………





マグノアは、森で国王を見つけた。
その右手には槍を持っていて、マグノアはひどく焦った。




急いで走って、足元に駆け寄る。





『国王様!!』




呼びかけると、国王はいつも通りの笑顔だった。
マグノアと近い距離で会話をしようと、片膝をつき、しゃがんだ。




そして、マグノアの頭を撫でる。
とても優しい手つき。
それは、マグノアがよく知っているものだった。





「なぁ……マグノア、聞いてくれ……女王が亡くなったんだ……」





その言葉を発した瞬間、国王の笑顔がグニャリと歪んだ。

目には、沢山の涙が浮かんでいた。





「女王と一緒にいたくて…魔法をかけたのに、うまくいかなかったなんて、笑えるな……。それに……」




涙が、その目からボロボロと落ちた。




「女王は微笑んでいた……もしかしたら、彼女は…こんな魔法は求めてなかったのかと…思ったんだ………」




手を取った時に見た、女王の顔に微笑みを見つけた。


彼女は、永遠なんて求めてなくて……自分の寿命をちゃんと受け止めていたのではないか………


それに国王は気付いてしまった。





マグノアは、涙を流す国王に…何と言えば良いのか分からなかった。











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