【完】ダンデライオン
『女王様は、いつも言っていました。「別れは悲しいことだけれど、きっといつか…あの人にも分かってくれる。出会いがあるから、別れがあって…それには全て意味がある。」……と。』
あの時は分からなかったけれど、マグノアは、今なら分かる。
きっとあの人、というのは…国王のことだったんだろう…。
マグノアが伝えたのは、女王の遺言のような言葉だった。
その言葉を聞いた瞬間、国王は声をあげて、うずくまり泣き出した。
私はなんて愚かなんだ…
女王のあの笑顔を最後に見たのがいつ思い出せない。
大切な女王と、もっと話せば良かった。もっと時間を大切にすれば良かった。
彼女が本当に望んだことは、きっとこんなことじゃなかったのに……
そう言って、国王は泣いた。
マグノアも、そんな国王を見て、涙が止まらなかった。
そして国王は、フラリと立ち上がるとマグノアに謝罪した。
「マグノア、ごめんな……そして、エルノにもごめんといつか伝えてほしい。」
『国王様……?』
マグノアの声には言葉を返さず……
国王は、右手に持っていた槍で、自らの右胸を貫いた。