【完】ダンデライオン
「ぐ……っ!」
『こ…国王様!!』
国王はうめき声をあげ、うずくまった。
マグノアは、国王に駆け寄る。
国王は、片手でマグノアを静止し、微笑む。
「マグノア……お前だけには教えよう。私がかけた永遠の命を得る魔法には、欠点があって……それは、右胸を貫くことなんだ。」
『!!!!』
その言葉は衝撃的で……足元がグラリとふらつく。
「マグノア……マグノア、」
国王は、血がついた手を伸ばし、マグノアの頭を撫でる。
マグノアも、抵抗せずそれを受け入れる。
「マグノア……すまない。私は、彼女がいない世界で生きる自信がない………エルノにも…こんな私のわがままを、許してほしい…」
『国王様…!』
「出来ることなら、マグノア…お前にはエルノを守ってほしい。お前は、しっかりしているから……」
『……!』
それは、女王がよくマグノアに言っていた言葉だった。
女王との約束が、マグノアの脳内によぎる。
そうだ、私は…女王との約束を……
国王とエルノを守らなければ…!
『国王様!国王様…!』
必死に呼びかけても、呼びかけても、国王から返事が返ってくることはもうなかった。