【完】ダンデライオン






矢が飛んでいくのは本当に一瞬で、あっという間だった。





矢は……どうなったんだろう…?







『う……』





「やった!オオカミに当たったぞ!」
「でかした!!」




わっ、と盛り上がる門番さんのこ声が聞こえる。





矢は、マグノアの前に立ちふさがったエルノをすり抜け、マグノアに命中した。
矢は、マグノアの右前足に刺さっていた…。





「マグノア!」



私はマグノアに駆け寄って、右前足に刺さった矢を抜こうとした。

すると、門番さんが焦ったように私を止めた。




「矢に触っちゃダメだ!!」




「え……?」




私は門番さんを見る。
エルノも、もはや睨むような目で門番さんを見ている。





「その矢には…触れたら死に至る猛毒を塗ってあるんです……抜いたらあなたも死んじゃいます!!」




「そんな………」





じゃあ、この矢は抜けないの…!?




『う……あぁああ……』




うめき声をあげるマグノアは、本当に苦しそうで、雪の上に横たわった。





雪がハラハラと舞った。











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