【完】ダンデライオン
「エルノ……?」
エルノは、私にニコリ、と優しく笑いかける。
「僕も、たんぽぽと一緒に……同じ魔法をかけるよ…」
私は強く頷くと、呪文を叫んだ。
エルノは、人差し指を曲げた。
「モール!!」
雪の国の魔法を、といてください……。
そして…この国の誰もが、幸せでありますように……。
その祈りは届いたのか……
空から真っ白な柔らかな光が、雪の国を、森を包んだのは一瞬のことだった…。
光が強くて……何も見えない…。
ただ…マグノアの声が聞こえる。
『モール…か。良い言葉だ。』
その声は、もう苦しくなさそうでいつも通りのようだった。
「マグノア…?もう平気なの…?」
『まぁな……お前、モールの意味は知っているか?』
「ううん…。」
意味なんてあるんだ……なんて思った。
『そうか……ならエルノにでも教えてもらえ。ちなみに、私もあの人にシークをもらったことがある……ヘフェ、というんだ。』
「もー!今教えてよー!」
視界は真っ白で何も見えないけど、マグノアがどんな顔をしているのか想像がつく。
また、こんな会話ができるなんて……嬉しい。