【完】ダンデライオン






『……エルノ、』





マグノアは、エルノに話しかけた。
視界は真っ白でやっぱり見えないけど、エルノも近くにいるらしい。



返事が聞こえた。




「…マグノア、本当にありがとう………それと……『エルノ』





マグノアは、エルノの言葉を遮った。
きっと、エルノが謝ろうとしたのを遮ったんだと思う。






『…ふ、何を言ってる。……エルノ、私がこうなったのが自分のせいだなんて思うなよ…?もう二度と会えないと思っていた……。成長したお前に会えて…本当に嬉しかった………』






「……うん。僕もだよ」





『エルノ……お前は一人じゃない…沢山の人に愛されている。それを、忘れないでくれ……』





「……うん、」





エルノの声は、涙声になっていた。

思わず、私もまた泣きそうになる。






『それに……たんぽぽ…』




「えっ!?あっ…ハイ!!」




突然、マグノアに呼ばれ、ビックリしてつい声が大きくなる。





「……ありがとう、」




「私こそ…ありがとね!」





お礼を言った後、マグノアが笑った気配を感じた。





視界を隠していた、白い光が一層輝きを増した。
思わず、強く目をつぶる。






……………目を閉じていた時間は、そんなに長いものではなかったけど…とてつもなくあっと言う間で……でも永遠のように感じられた。











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