【完】ダンデライオン






おばあちゃん家は結構遠いし、てっきりママやパパも来ると思っていたけど。
どうやら2人は我が家にお留守番みたい。




ひとまず私だけが行くことだけを、おばあちゃんに手紙で伝えることにした。






おばあちゃんとのやり取りは、いつも手紙だった。



パソコンやケータイは持ってなくて、電話は苦手だということらしくて、ずっと手紙をくれていた。





数日後、「おばあちゃんから分かったと手紙が来たわ」とママから伝言を受けた。





そこで、私は不安になってきた。






一人で出かけるのは初めてではないけど、こんな遠くに行くのは初めてだから少し不安になってしまう。





電車に乗るのまでは良いんだけど。
問題は駅に着いてから。






おばあちゃん家は、そんなに車通りのあるようなところではなかった気がするけど……一人で行けるのかな…






ママが、おばあちゃんからの手紙を眺めながら「あら、」と声をあげた。






「良かったわね、おばあちゃんが駅まで迎えにきてくれるそうよ。」






「えっ?おばあちゃんが?…でも、暑いのに迎えに来てもらうのは悪いよ!駅からおばあちゃん家って遠かったよね?」







そう私が聞くと、ママはすごく考え込んでいた。
何を考えこんでいるのか、私にはよく分からない。






「駅から遠い……?どうだったかしら?」





「え……?」






ママってば、自分の実家なのに駅から近いかどうか忘れてるの?





ハッキリとした理由は分からないけど、ママとおばあちゃんの距離感に、ひどく違和感を感じた……










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