本音は君が寝てから

頭がぐるぐるする。

相本になんて渡したくない。

隣に居て
笑って話して。

その瞳に俺を映して。

他の誰でもなく、俺のものになって。


欲求の渦が激しく回る。
もうあふれ出しそうだ。


「あのさ……」

「香坂さん、優しいですよねぇ」


ようやく勢いづいた俺の言葉をさえぎるように、彼女は口を開いた。
顔は真っ赤で、瞳は潤んでいる。
何度か音を出して深呼吸して、思い切ったように頭を下げた。


「今まで、忙しいのに時間取ってくれて、ありがとうございました」

「え?」

「もう……終わりにします。これ以上、ご迷惑かけれないし」

「ちょ、誰が迷惑なんていったよ」

「だってっ」


顔を上げた彼女を見て、俺は一瞬息が止まった。

先ほどまでの様子を見て、当然泣きそうになってる彼女を想定していたのに。

真っ赤な顔はそのままに、据わった目つきで思いっきり睨まれた。
サーッと酔いも引いてくる。


今まであんなに待たせても怒らなかったくせに、ここで怒るのかよ!

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