青の向こう
田んぼ道は散歩行事の中間地点に当たる。
団地をぐるっと一周するのに要する時間は30分。
団地を下って田んぼ道を通り、その先にある小学校に向かうのではなくて団地側への道へと向かって歩き、その先にある神社を通って、今度は団地を上って、ゴール地点である私の家へと帰るのだ。
小学校の脇にある団地側の道というのは、下ってきて道路に出る道とは違い、山に面していてどうも不気味な道である。
人通りもほとんどなく、日が沈んでからその道を通るのは本当に怖い。
昼間でさえやけに静寂に包まれたその狭い小道は、その先の角に誰か立っているような気さえする。
とはいえ、ここまでその小道を怖がっていたのは私くらいだと思うけれど。
畦道を抜けて正面に小学校の巨大なコンクリートの壁が立ちはだかる。
私は小学校側ではなく、左の、団地側の道へと左折する。
高さ何メートルもある大きなネズミ色の壁が太陽を遮ってくれている為、ここから先はほとんどが日陰になる。
私は日陰という逃げ場のない畦道によって、流された額の汗を首にかけていたタオルで拭った。