散華の麗人

焦動

雅之は眉間に皺を寄せて、資料がある部屋に行った。
(……余計なことを。)
心を乱されて不快そうに、兵士の情報が保存されている場所を調べた。
「王だからといって、兵の管理までしなくても。」
(あの馬鹿は今まで、これ程の兵に目を通していたのか。)
影武者であるからには同じことをしなければならない。
そう割り切って、目を通した。
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