SS男子の落とし方

「よし、許してやろう。」


椎谷君...咲也君が私の頬を離してくれた。



「どうしてトイレって分かったの?」


廊下で歩きながら咲也君に尋ねる。


「佐々木に教えて貰った。」


佐々木君ってノートの彼かな?



「思ってたんだけどさ...
咲也君って場所とか人によって話し方変わるよね。」


「だから?」


「いや、もっと優しく話せないのかなーって。
例えば、先生と話してる時みたいに。」


「人がいるときはな、世間ってのがあるから、ある程度考えて話さなければならない。
特に先生とかだと、個人の評価にも関わってくるよね。

でも、お前に気を遣う必要性は??」



「無いですね。すみません。
そのままの咲也君で良いです。」
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