なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】
いつもと同じように、店長と食事に行ってました。今から帰りますけど、萩原さん何時ごろ帰りますか? っていうメールを、意を決して打ち込んだ。
昨日まで普通に打っていたことが今日は全然普通じゃない。重い。
送信ボタンを押してすぐ電話を裏返しにしてカウンターに伏せた。そして顔を覆う。
『会いたいです』
迷った挙げ句に最後に付け足した。初めてこんなことばを打ったおかげで心臓は大きな音を立てて跳ね回っている。
お願い、メールの返信をしてください。出来ればすぐに!
祈るしかできない。そしてあとは待つことしか私にできることはない。
悩んでいるときは人混みや雑踏の中に紛れているのが一番落ち着くはずなんだけど、今は一人になりたいと思った。
ただここにいてじっとしているのは辛いだけ。これなら家に帰って一人でいた方がまだ落ち着く。
お店も程よく忙しくなり初めてきたから、帰るには丁度いいタイミングで、
送ったメールの内容をマスターに話して、うん、それならきっと大丈夫だよっていう優しい言葉もかけてもらって、
返信来るまでここにいていいんだよって言ってくれたマスターに、もう大丈夫です。一人のほうが気が楽だから。ちゃんと報告しにきますからね。なんてことを言って、一人バーを後にした。