なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】


「なっちゃんちょっと」

 フロントにかけてある綺麗な女性がポーズを決めているモノクロの写真の向かいにかけてある、インドの寺院のでっかい絵の前に合掌をして立ち、やや上を向いて目を閉じ瞑想している私の肩を叩いた店長に、こっちに来いと手招きされた。


 インストラクター控え室のテーブルに向かい合って座る私と店長。


 怒ってる顔してるなぁ。冬山君となんかあったのかなぁ。


 違うかっ。


「あのね」

「...は...い」

「このスタジオ存続だって。会社も存続」

「へー、そうなんですかー。よかったですねー」



 脱け殻だ。

 やることはやった。だからもうこうなるのだって分かりきっている。


 これでいいんだ。


「やっぱりね」


 ん? 何がやっぱり?

 あ...

「うっそー! 本当ですかっ! よかったです。これでまた楽しくヨガができますね」

「遅い!」


 うすら細い目をしてにらまれて、私は小さくなって下を向いた。



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