なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】

 髪だけは綺麗(格好は別として)

 ひとまずフロントに行けばなんとかなるかもしれない。

 お正月ムード満載のロビーには色々な国の人が集まっていて、紛れることが出来る。

 よっしゃ、このまま......


「こちらへどうぞ」

 ホテルの人と思われる黒服の人が私の行く手を遮った。たぶんボーイさんかなんかだろう。そんなネーミングだった気がする。

「いえ! 決して怪しいものじゃ...」

「はい。萩原様より夏菜様が帰って来られたらお部屋に案内するようにとのことですので」

「...そう...なんですか。でもなんで名前」

「そうお聞きしております」

 それはそれは。てか、なんで私のこと分かってるんだろう。

「どうぞ」


 何も出来ない私は黙って後ろを着いていく。

 10階で止まったエレベーターを降り、奥へと進んで行き、


「こちらです。どうぞ」

 カードキーですんなりと開けられ、私は言われるままに中に入る。

 出て来た時と同じ、ほどよい空調で丁度良い。

 そんなことを考えてたら後ろでドアが閉まる音、振り返るとそこにはもう誰もいない。



 カギ、貰うの忘れた...


 ま、いっか。部屋の場所とさっきの人の顔は覚えたから、これでなんとかなる。
 

 そしてやることも無いので、さっき買ったばかりのワンピースを着て、ちゃんと化粧もしてみた。


< 50 / 261 >

この作品をシェア

pagetop