狡猾な王子様
「じゃあ、もし家族の仲が悪かったり親がすごく厳しかったりして勘当されちゃったら、秋ちゃんはどうする?」
「は?」
「勘当されて実家を出たら、もしそのあとで仲直りできるチャンスがあったとしても、実家に帰る気にはなれないと思う?」
みちるさんの話だと、英二さんの家族は彼が帰って来るのを待っているんじゃないかと思ったけど……。
もしそういう状況だったとしても、勘当同然で家を出てしまったらやっぱり帰ろうとは思えないものなのだろうか。
恵まれた環境で育って来た私には、自分の家族と縁を切るなんて状況を想像してみても、いまいち実感が湧かない。
ただ、英二さんには訊けなかったことを誰かに訊いてみたくなって、無意味な質問だとわかっていながらも秋ちゃんの答えを待った。
秋ちゃんはきっと、私がなにを言いたいのかわからないだろう。
それでも、私を真っ直ぐ見つめたままの瞳は逸らされることがなくて、その表情は真剣に考えてくれていることを雄弁に物語っていた。
「は?」
「勘当されて実家を出たら、もしそのあとで仲直りできるチャンスがあったとしても、実家に帰る気にはなれないと思う?」
みちるさんの話だと、英二さんの家族は彼が帰って来るのを待っているんじゃないかと思ったけど……。
もしそういう状況だったとしても、勘当同然で家を出てしまったらやっぱり帰ろうとは思えないものなのだろうか。
恵まれた環境で育って来た私には、自分の家族と縁を切るなんて状況を想像してみても、いまいち実感が湧かない。
ただ、英二さんには訊けなかったことを誰かに訊いてみたくなって、無意味な質問だとわかっていながらも秋ちゃんの答えを待った。
秋ちゃんはきっと、私がなにを言いたいのかわからないだろう。
それでも、私を真っ直ぐ見つめたままの瞳は逸らされることがなくて、その表情は真剣に考えてくれていることを雄弁に物語っていた。