狡猾な王子様

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翌日のイヴは晴天で、キンと冷えた冬空には清々しいほどの青色と落書きしたような雲が広がっていた。


朝からいつも通りの作業をこなし、昼食を済ませて配達の準備をしていると、秋ちゃんに「ふう」と呼ばれた。


「なに?」


「午後から雨らしいぞ」


トランクに最後の荷物を積んだ秋ちゃんは、「降りそうにねぇんだけどな」とひとりごちた。


「でも、ばあちゃんがそう言ってるし、さっきネットで確認したら夕方から雨っぽかったから、降る前に配達終わらせろよ。本降りになったら面倒だからな」


「わかった」


今日は配達件数は少ないし、荷物もそんなに多くはないけど、雨が降れば車から荷物を下ろすだけで一苦労だ。


空を見ても雨が降るなんて思えないけど、秋ちゃんの話を聞く限りではきっとそのうち降るのだろう。


「じゃあ、行ってくるね」


「あぁ」


お父さんの代わりに「気をつけろよ」と見送ってくれた秋ちゃんに笑顔を返し、ゆっくりとアクセルを踏み込んだ。

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