狡猾な王子様
「私がやりたいんだってば!あ、服はこれでいいんじゃない?」
ウキウキと話を進める南ちゃんは、グレーのニットと青系のチェックのシャツを出し、ネイビーのロングスカートも手に取った。
「シャツの袖口は折り返して、ニットの上からチラッと見せるの。足元は靴下にして、ショート丈のムートンブーツにしよう。たしか、持ってたよね?」
彼女に促された私は、小さく頷いてから手渡された服に袖を通して言われるがままの格好をした。
「うん、思った通り!じゃあ、次はメイクね!」
「私、そもそもメイクはあんまり……」
畑仕事をしていると、メイクをしてもすぐにヨレてしまったり時には顔が汚れることもあるから、いつもは日焼け止めとリップクリームくらいしか使わなくて……。
千佳子ちゃん達はパートに出ていることもあってメイクをしているけど、私は工場の仕事を辞めてからは数えるほどしかしていなかった。
だから、断ろうと思ったのに、ニコニコと笑う南ちゃんの手にはメイクポーチが握られていた。
ウキウキと話を進める南ちゃんは、グレーのニットと青系のチェックのシャツを出し、ネイビーのロングスカートも手に取った。
「シャツの袖口は折り返して、ニットの上からチラッと見せるの。足元は靴下にして、ショート丈のムートンブーツにしよう。たしか、持ってたよね?」
彼女に促された私は、小さく頷いてから手渡された服に袖を通して言われるがままの格好をした。
「うん、思った通り!じゃあ、次はメイクね!」
「私、そもそもメイクはあんまり……」
畑仕事をしていると、メイクをしてもすぐにヨレてしまったり時には顔が汚れることもあるから、いつもは日焼け止めとリップクリームくらいしか使わなくて……。
千佳子ちゃん達はパートに出ていることもあってメイクをしているけど、私は工場の仕事を辞めてからは数えるほどしかしていなかった。
だから、断ろうと思ったのに、ニコニコと笑う南ちゃんの手にはメイクポーチが握られていた。