狡猾な王子様
「えっと、ごめんね……。やっぱりいいや」
申し訳なさそうにした南ちゃんに首を小さく横に振ったあと、少しだけ悩んだ末にタンスから手袋を出した。
「これ……だよね?」
その様子を見ていた彼女が頷き、私の持ち物とは系統の違うそれをじっと見つめた。
ライトベージュ系の生地の手袋は、手首の部分にそれよりも少しだけ淡いカラーのファーがあしらわれ、手の甲のところについている小さなリボンがファーからチラリと覗いている。
派手なデザインではないけど、軍手とケーブル編みの手袋くらいしか使わない私からすれば、馴染みのない物。
そして、そんな私のことをよく知っている南ちゃんが不思議に思うのはたぶん当然のことで、ブランド物だということも彼女の疑問を大きくしたのだろう。
「去年、木漏れ日亭のオーナーにちょっと頼まれ事をしたんだけど、これは『その時のお礼に』って貰った物なんだ」
また少しだけ悩んだけど、南ちゃんには誤魔化したり隠したりする気にはなれなくて、そう説明した。
申し訳なさそうにした南ちゃんに首を小さく横に振ったあと、少しだけ悩んだ末にタンスから手袋を出した。
「これ……だよね?」
その様子を見ていた彼女が頷き、私の持ち物とは系統の違うそれをじっと見つめた。
ライトベージュ系の生地の手袋は、手首の部分にそれよりも少しだけ淡いカラーのファーがあしらわれ、手の甲のところについている小さなリボンがファーからチラリと覗いている。
派手なデザインではないけど、軍手とケーブル編みの手袋くらいしか使わない私からすれば、馴染みのない物。
そして、そんな私のことをよく知っている南ちゃんが不思議に思うのはたぶん当然のことで、ブランド物だということも彼女の疑問を大きくしたのだろう。
「去年、木漏れ日亭のオーナーにちょっと頼まれ事をしたんだけど、これは『その時のお礼に』って貰った物なんだ」
また少しだけ悩んだけど、南ちゃんには誤魔化したり隠したりする気にはなれなくて、そう説明した。