狡猾な王子様
すっかり暗くなった帰り道、南ちゃんは家に着く手前で車を停めた。
「どうしたの?」
周りは畑ばかりの田舎だから路駐しても問題はないけど、彼女がこんなところで停車したからにはなにかあるのだろうと首を傾げる。
「ねぇ、ふうちゃん」
その予感はたぶん的中していて、前を見ていた南ちゃんの視線が隣に座っている私に向けられた。
「私は頑固でもいいと思うよ」
「えっ?」
ポツリと落とされた言葉に目を見開くと、柔らかい笑みが返ってきた。
暗い車内では顔がはっきりと見えるわけではないけど、南ちゃんが優しい顔をしていることはわかる。
「ふうちゃんは自分のことを頑固だって言ってたけど、それだけ木漏れ日亭のオーナーが好きってことでしょ?秋がね、前に『ふうは聞き分けがいいし、諦めるのも早いし、自分の意見を押し通すこともほとんどない』って言ってたことがあって、私もそれはなんとなくわかるんだけど……」
彼女はそこで苦笑を漏らしたあと、少しだけ間を置いてから続けた。
「どうしたの?」
周りは畑ばかりの田舎だから路駐しても問題はないけど、彼女がこんなところで停車したからにはなにかあるのだろうと首を傾げる。
「ねぇ、ふうちゃん」
その予感はたぶん的中していて、前を見ていた南ちゃんの視線が隣に座っている私に向けられた。
「私は頑固でもいいと思うよ」
「えっ?」
ポツリと落とされた言葉に目を見開くと、柔らかい笑みが返ってきた。
暗い車内では顔がはっきりと見えるわけではないけど、南ちゃんが優しい顔をしていることはわかる。
「ふうちゃんは自分のことを頑固だって言ってたけど、それだけ木漏れ日亭のオーナーが好きってことでしょ?秋がね、前に『ふうは聞き分けがいいし、諦めるのも早いし、自分の意見を押し通すこともほとんどない』って言ってたことがあって、私もそれはなんとなくわかるんだけど……」
彼女はそこで苦笑を漏らしたあと、少しだけ間を置いてから続けた。