センチメンタル*宅配便


忘れていた感覚。


私は君を好きになりかけている。


君が地球にいれるのは、あと2日。


ここ何日か君と過ごす内に、私は地球の彼方にある惑星クルックポーが実在しているような気がしてきた。

 
例えクルックポーが全部君の作り話で、何らかの理由で君がこの街を去るのだとしても、君はクルックポーに帰ったんだからと、その言い訳は自分を納得させるのにもきっと役に立つのだろう。

 
それから何度か唇を重ねた後で、君は苦しそうな表情をした。

 
「不思議だな。何だか胸の辺りが苦しいんだ。クルックポー人は病気をしないのに・・・」

 
君は右手で胸の辺りを押えて苦しそうに呼吸を繰り返した。

 
「何でかな?お姉さんのことを考えると苦しくなる。もうすぐ、お別れしなきゃって思うとボクはすごく寂しいんだよ」

 
胸の奥がざわつくようなことを君は言う。


見た目は少年だけれど、本当は126歳だと言う。


あどけなくて、笑顔が可愛くて、やっぱり不思議な君。

 
「お姉さん、これが恋に落ちるっていうことなのかな?」

 
私より少し目線の高い君の頬を両手で挟んで、私はもう1度、君にキスをした。




目覚めると窓の外は雨だった。


どんよりとした雨雲が街を覆っている。


天気予報を見ると今日は夜半過ぎまで雨が降り続けるとのことだった。


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