センチメンタル*宅配便
ベッドの上に星の本を開き、君と顔を寄せて眺めた。
「秋の星空早見表」と題されたページには、プラネタリウムのように丸い空の中に星座と星座を象るイラストが描かれていた。
「これが前に見た秋の大四辺形だよ。アンドロメダ座とぺガスス座でできてるんだ」
君が指差した。
そうだ、君はこの四辺形の中からやって来た。
「この、いびつな四辺形の2辺をを引っ張っていくとね・・・北極星に繋がるんだ」
星空で北の方角とアンドロメダ銀河を探す時に役に立つのだと君は教えてくれた。
私はただ関心して頷くだけだった。
星の本が一通り読み終わると、私たちは並んでベッドに横になり、映画を見た。
何度も見たことのある大好きな映画だったのに、あまり頭に入ってこなかったのは君のせいだ。
私たちは迫り来る別れの時を惜しむようにキスを重ねた。
「ねぇ、クルックポーに帰るのって明日じゃなきゃダメなの?もうちょっと君と一緒にいたいな・・・」
唇が離れた時にぽつりと呟いた。
君は目を丸くして驚いたような表情をした後で、優しく微笑んだ。
「ブラックホールが来るのは1度だけ、ここはボクにとっては光が強すぎるから、ここに残っても生きていくのが辛くなる」
「そうだよね、ごめんね、ワガママ言って。さっきの忘れて」
君は片手で私の頬に触れるともう1度キスをした。