センチメンタル*宅配便
月明かりが照らす君を目に焼き付けた。
銀色に輝く君の髪を、ルビーのように赤い君の瞳を、透き通るように白い君の肌を、君の笑顔を。
君は私をぎゅっと抱きしめ、最後のキスを交わした。
「・・・口笛、練習してね。お姉さんを見守るために鳩を置いていくよ。それと・・・大好きだよ」
君が耳元で囁いた。
瞼を開くと、そこにはもう、君はいなかった。
月に掛かる梯子の先に赤い小さな光が2つ輝いた気がした。
Wの形をした北東の空に見えるカシオペア座。
更に北側に見える一際輝く星、北極星。
北極星とカシオペア座の右端の星を一直線で結び、その直線を延ばした先にペガスス座の秋の大四辺形の1つの星にぶつかる。
更にその先にくじら座の2等星が、もう片方の四辺形の星を延長するとみなみのうお座の1等星にぶつかる。
昨日、君が本を見ながら教えてくれた星座を確認しながら、再び北の空の北極星を眺める。
北極星の西側には君が流星群を見たと言っていたりゅう座を見ることができた。
そういえば、君は流れ星にお願い事をしたって言っていた。
何のお願いをしたのだろう?
クルックポーでも流れ星に人は願いをかけるの?
君に訊きたいことがもっとあったのに、私の隣にもう君はいなかった。