掌編小説集

695.脱却の岐路

貴方は姉が好きだと思っていた
家業を継ぐのは姉だと強く推していたから
貴方が姉に向ける視線はとても大切な人を見る目だから
でも幼い頃から見てきた舎弟として慕っているだけだった
すぐには信じられない私に貴方は見たことがないぐらい慌てていて
叶わない恋と思っていたのはお互い様だったんだね
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