上司のヒミツと私のウソ
深夜十二時過ぎに律子さんから連絡が入り、彩夏が置いていったボストンバッグを届けるためにバイクで「あすなろ」に向かった。
閉店時間を過ぎた「あすなろ」の店内は、既に掃除が済んだあとらしく、きれいに片付いていた。
カウンターのいすに律子さんが腰掛け、俺を待っていた。浩太の姿は見えなかった。
「荷物、これだけ?」
ボストンバッグを受け取り、律子さんが微笑む。
「彼女、二階で寝てるから。一杯だけ、付き合ってくれない?」
荷物を渡してすぐに帰ろうとする俺を引き留め、カウンターの奥からいそいそと焼酎の瓶を出してきた。ふたり分のグラスを満たし、ひとつを俺の前に置いて、うまそうに飲む。
帰ってもどうせ眠れないことはわかっていたので、律子さんに付き合うことにした。
彩夏が頼った先が律子さんだとわかり、ほっとしている。
同時に、今の彩夏には、ほかに行くところなどどこにもないのだとおもい知らされ、ひどい自己嫌悪にとらわれた。
彩夏が立ち去ったあと、痛みを伴うほどの後悔に襲われた。
時間が経つにつれ、胸を噛む痛みはますます激しくなっていく。
閉店時間を過ぎた「あすなろ」の店内は、既に掃除が済んだあとらしく、きれいに片付いていた。
カウンターのいすに律子さんが腰掛け、俺を待っていた。浩太の姿は見えなかった。
「荷物、これだけ?」
ボストンバッグを受け取り、律子さんが微笑む。
「彼女、二階で寝てるから。一杯だけ、付き合ってくれない?」
荷物を渡してすぐに帰ろうとする俺を引き留め、カウンターの奥からいそいそと焼酎の瓶を出してきた。ふたり分のグラスを満たし、ひとつを俺の前に置いて、うまそうに飲む。
帰ってもどうせ眠れないことはわかっていたので、律子さんに付き合うことにした。
彩夏が頼った先が律子さんだとわかり、ほっとしている。
同時に、今の彩夏には、ほかに行くところなどどこにもないのだとおもい知らされ、ひどい自己嫌悪にとらわれた。
彩夏が立ち去ったあと、痛みを伴うほどの後悔に襲われた。
時間が経つにつれ、胸を噛む痛みはますます激しくなっていく。