上司のヒミツと私のウソ
「西森さぁん」
はてしなく落ちこむ一歩手前で考えごとが中断された。
顔を上げると、荒谷さんが今朝も化粧乗りのいい顔をして、筆記用具を抱えて立っている。
「キックオフミーティング、始まっちゃいますよ」
いけない。すっかりわすれていた。
昨日の午後、本間課長からキックオフミーティングの日時を知らせるメールが届いた。
メールの件名に書かれていたプロジェクトの名称は『RED』。くわしい内容は書かれていなかった。
場所は五階の会議室で、揃ったメンバーの顔ぶれを見て息をのむ。
企画部、開発部、デザイン部、営業部、広報部、各部署から集められた主要メンバーは総勢二十人。しかも精鋭揃いだ。
驚いたことに、矢神がいた。
正面の席に本間課長と並んで座り、小声で確認をとり合いながら手もとの資料をチェックしている。
会議室は広い。私が座った場所からは、矢神の話し声も聞こえない。
矢神が私に目もくれないことが、実際の距離以上に遠く感じさせているような気もする。
はてしなく落ちこむ一歩手前で考えごとが中断された。
顔を上げると、荒谷さんが今朝も化粧乗りのいい顔をして、筆記用具を抱えて立っている。
「キックオフミーティング、始まっちゃいますよ」
いけない。すっかりわすれていた。
昨日の午後、本間課長からキックオフミーティングの日時を知らせるメールが届いた。
メールの件名に書かれていたプロジェクトの名称は『RED』。くわしい内容は書かれていなかった。
場所は五階の会議室で、揃ったメンバーの顔ぶれを見て息をのむ。
企画部、開発部、デザイン部、営業部、広報部、各部署から集められた主要メンバーは総勢二十人。しかも精鋭揃いだ。
驚いたことに、矢神がいた。
正面の席に本間課長と並んで座り、小声で確認をとり合いながら手もとの資料をチェックしている。
会議室は広い。私が座った場所からは、矢神の話し声も聞こえない。
矢神が私に目もくれないことが、実際の距離以上に遠く感じさせているような気もする。