上司のヒミツと私のウソ
ヘビースモーカーで負けず嫌いで疑り深くて、平気で嘘をつくような女。
気が強くて生意気で素直じゃなくて、なにかというと俺に刃向かうくせに、たまにしおらしいことをいう。
こんなややこしい女、絶対にタイプじゃない。彩夏とは似ても似つかない。
なのに──誰にもふれさせたくない、とおもう。
「課長」
とつぜん背後から声をかけられ、びっくりしてパイプ椅子から立ち上がると、安田がコンビニ袋を手にして立っていた。
咥えていた煙草をどうしようかと一瞬迷った。
すると安田はにっこり笑って、「隠さなくてもいいですよ」という。
「以前、課長が西森さんとここで話しているところを偶然見たんです。だから、課長が煙草を吸うことも二重人格だということも知っています」
安田は淡々と説明して、少し離れた段差の日陰に腰を下ろし、コンビニ弁当をひろげて食べ始める。
気が強くて生意気で素直じゃなくて、なにかというと俺に刃向かうくせに、たまにしおらしいことをいう。
こんなややこしい女、絶対にタイプじゃない。彩夏とは似ても似つかない。
なのに──誰にもふれさせたくない、とおもう。
「課長」
とつぜん背後から声をかけられ、びっくりしてパイプ椅子から立ち上がると、安田がコンビニ袋を手にして立っていた。
咥えていた煙草をどうしようかと一瞬迷った。
すると安田はにっこり笑って、「隠さなくてもいいですよ」という。
「以前、課長が西森さんとここで話しているところを偶然見たんです。だから、課長が煙草を吸うことも二重人格だということも知っています」
安田は淡々と説明して、少し離れた段差の日陰に腰を下ろし、コンビニ弁当をひろげて食べ始める。