上司のヒミツと私のウソ
 なぜ急に西森がそんな突拍子もないことをいい出したのかわからないまま、ランチに同行する約束をさせられる。


 だが、あとから行くといった西森も荒谷も現れず、結局松本とふたりで食事をするはめになった。

 その不可解で怪しげな行動の理由が明らかになったのは、ランチの帰りに松本から付き合ってほしいと打ち明けられたときだった。





 しばらくは妙な空気だった。

 あれ以来、西森はわざとらしく俺との接触を避けている。

 一週間たっても屋上に顔を見せない。


 西森たちが事前に打ち合わせて仕組んだのだということは、容易に想像できた。

 ごていねいにこのあたりで一番センスのいいレストランに予約まで入れてあったのだから、恐れ入る。


 用意周到というわけだ。あきれた。
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