上司のヒミツと私のウソ
 二つとも、純和風なイメージのパッケージデザインと商品名を想定して作ったものだ。ちなみにパッケージデザインも商品名も、現時点ではまだ正式には決まっていない。


「だって国産紅茶でしょ。今回はそれこそがウリなんだから、やっぱり和を押し出すイメージなんじゃない?」

 安田は当然のごとくあっさりいった。


「でも、なんとなくコンセプトとずれるような気がして……。広告キーワードは『やさしい日常』だったよね。いまどきの二十代、三十代の女性にとって、純和風って日常なのかな」

「たしかに、着物やお茶は日常というより習い事だけどね。最近は和室を嫌がるひとも多いし」


「……あのさ。『RED』じゃダメなのかな、商品名」


 安田が目をまるくして真正面から私を見た。


「それはプロジェクトのコードネームだよ。コードネームをそのまま商品名にするなんて、ありえない」

「そうだよね」

「それに、消費者が『RED』から紅茶をイメージするのは難しいとおもうけど」
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