上司のヒミツと私のウソ
店の外に出たところで、松本に声をかけられた。
恥ずかしそうにうつむいたまま、気を遣わせてしまってすみません、という。あのことがあって以来、さりげなく距離を置くようにしていたことをいっているようだった。
ありきたりな激励の言葉しかかけてやることができず、歯がゆい気持ちにとらわれる。
松本は丁寧に頭を下げて「ありがとうございました」とささやき、荒谷たちのいる販売企画のグループのほうへ走っていった。
店の前に集まったまま誰も帰ろうとせず、そのまま二次会に流れこみそうな勢いだった。
気がつくと西森が見あたらない。
一緒に飲んでいた和田も三好も秋田女史もいるのに、西森だけがいない。
急いで店の中にもどろうとすると、安田にがっしりと腕をつかまれた。
「まだ終わってません。逃げようとしてもだめですよ」
目が据わっている。
「わかった。わかったから離せ」
疑いの目を向ける安田から強引に腕をふりほどき、店の中に駆けもどった。もとの部屋には見あたらず、化粧室へ向かう途中の廊下で西森と出くわした。
恥ずかしそうにうつむいたまま、気を遣わせてしまってすみません、という。あのことがあって以来、さりげなく距離を置くようにしていたことをいっているようだった。
ありきたりな激励の言葉しかかけてやることができず、歯がゆい気持ちにとらわれる。
松本は丁寧に頭を下げて「ありがとうございました」とささやき、荒谷たちのいる販売企画のグループのほうへ走っていった。
店の前に集まったまま誰も帰ろうとせず、そのまま二次会に流れこみそうな勢いだった。
気がつくと西森が見あたらない。
一緒に飲んでいた和田も三好も秋田女史もいるのに、西森だけがいない。
急いで店の中にもどろうとすると、安田にがっしりと腕をつかまれた。
「まだ終わってません。逃げようとしてもだめですよ」
目が据わっている。
「わかった。わかったから離せ」
疑いの目を向ける安田から強引に腕をふりほどき、店の中に駆けもどった。もとの部屋には見あたらず、化粧室へ向かう途中の廊下で西森と出くわした。