孤独と嘘と愛に騙されて。
その事件から10分後、
チャイムが授業の終わりを告げた。
先生はそそくさと教室を後にして
多くの生徒が次の授業の準備を始める。
そんな中、私は
彼のもとへ足を進めた。
まだくすくすと笑ってる彼のもとへ。
「 廉くん最低。 」
彼の机の前で仁王立ち。
軽く彼をにらみながら私はそう言った。
廉くんの嘘にまんまとはまった私はクラスの笑われ者。
これでバカキャラが定着しただろう。
それでも彼は、私の立場なんて知ったことではない。
反省する気なんてさらさらないんだから。
「 香恋が話聞いてないのが悪いんじゃん? 」
そしていつものように意地悪だ。
私が否定できないって分かってて聞くんだもん。
聞いてなかったのは事実だし。
「 普通に教えてくれたっていいじゃん。 」
私の苛立ちはまだ収まらない。
放課後、屋上行くのやめようかな。
なんて思ったとき、
突然彼の優しさが降りかかってきた。
「 分かんないとこは俺が教えるからさ~。 」
彼の暖かい大きな手が
私の頭をポンッと包んで
また別の意味で顔が赤くなる。
そして彼は何事もなかったかのように
友達の中へ行ってしまう。
ずるいよ、こんなの。
キュンってしちゃったじゃん。