孤独と嘘と愛に騙されて。


試着室に入って
廉くんに渡された洋服に腕を通してみる。

ちょっとだけフリルのついている真っ白なスカート。
そしてほんのり桜色のシャツ。
襟元にキラッと光るスタッズが2つ。
そしてヒールが高めの白のパンプス。



一通り着替えてみて鏡の前に立ってみるけど。
...似合わない。


こんな女の子らしくてかわいい服
私にはもったいないよ。
きっとこのかわいらしい洋服たちは
春先輩のために選ばれたんじゃないかな。


春なら似合いそうだな。
こんなの好きそう。


そう、私を春先輩に置き換えて選んでたり。
考えるだけで胸が苦しくなるよ。
そんなの贅沢だってわかってるけど、
私だってやられっぱなしじゃないの。


もし、廉くんが少しでも私のことを想像して選んでくれたとしたら?
この服ね、
廉くんのためじゃなくて、玲太のための服なんだよ?
玲太と遊びに行くための服。
廉くんは、ほかの男と遊びに行く服を選んだことになる。
もし、それが廉くんの耳に入ったら。
この関係は崩れてしまうだろう。



もしかすると、自分は悪魔なのかもしれない。
騙されて、騙して。


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